海外長期滞在予定者が日本出国前にやるべきこと7
海外に1年以上長期滞在予定の人が日本出国前にやるべきことをまとめました。
時間がかかる手続きもありますので、半年ぐらい前から準備を始めるのが理想的です。
海外移住前にやるべきこと
1〜3は、ルール上マストです。
それ以外は自分が困るだけなのでやらなくても問題ありませんが、やっておくことを強くおすすめします。
なお、順番は番号順にやる必要はありません。
- 市区町村役場での手続き(住民票・健康保険・年金)
- 税金関係手続き(所得税・住民税)
- 銀行口座(&証券口座)解約
- 海外でも使える銀行口座開設
- Wise口座開設
- 日本の携帯番号をキープ
- 海外医療保険
1. 市区町村役場での手続き
やらないといけないことは以下の3つ。
- 国外転出届提出
- 健康保険の脱退
- 年金の脱退または任意加入
国外転出日に会社員で社保(健康保険・厚生年金)に加入している場合は会社に確認してください。
会社員でない方は、自治体の国民健康保険と国民年金に加入しているはずです。それらの管轄は市区町村役場になります。
詳しくは以下の記事をご覧ください。
2. 税金関係手続き
税金には主に所得税(窓口は税務署)と住民税(窓口は市区町村役場)があります。
日本では、会社員の場合会社が年末調整で全部やってくれるので特に気にしたことがない人も多いかもしれません。
会社を退職して国外転出する場合イレギュラー対応が必要になりますので、未申告や未納になることがないよう注意してください。
詳しくは以下の記事をご覧ください。
3. 日本の銀行口座・証券口座解約
残念なことに、日本の多くの金融機関では国外転出者は口座を持ち続けることができません。
出国後も口座を保持できるかは金融機関のウェブサイトに書いてあると思いますので、確認してみてください。
口座開設後、海外に1年以上長期滞在し非居住者となる場合は、口座解約手続きをお願いいたします。
数は少ないですが、国外転出者が口座を保持できる銀行もあります。おすすめの銀行はこの後紹介します。
最近は NISA をやっている方も多いと思いますが、NISA は日本居住が要件になっています。出国までに必ず解約するか所定の手続きをとってください。
証券口座の解約には時間がかかります。余裕を持って早めに手続きすることをおすすめします。
当社は日本国外で金融商品取引業務を行う許可等を得ていません。そのため、お客様が日本の非居住者となる場合、当社口座でお取引することによりお客様が出国先の国の法令に抵触する可能性があります。
- 「非居住者」とは
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「非居住者」とは、簡単にいうと日本に住んでいない人のことです。
もう少し具体的にいうと、1年以上国外に住んでいて(または住む予定であって)生活の拠点が国外にある人のことです。
「〇〇銀行 非居住者」などのワードで検索すると口座を維持できるかすぐにわかると思います。
4. 海外でも使える銀行口座開設
国外転出後も使える日本の銀行口座はいくつかありますが、高い手数料がかかったり使いにくかったりするものもあります。
私のおすすめは「ソニー銀行」一択です。
口座開設や維持は無料ですので、海外に行くならとりあえず開設しておいて損はありません。海外旅行時にも便利です。
出国後に開設できる日本の銀行口座はおそらくないので、必ず出国前早めに開設して使い方を確認しておきましょう。
出国時は必ず所定の手続きを行ってください。
クレジットカードの引き落とし口座変更
ソニー銀行など国外転出後も保持できる銀行口座が開設できたら、出国後も持っておきたいクレジットカードの引き落とし口座を変更しておきましょう。
- クレジットカードは解約しなくていいの?
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国外転出するとクレジットカードも解約しなければいけないのではないかと思うかもしれませんが、私が調べた限りではそういう規定はありませんでした(カードによってはもしかしたらあるかもしれませんが)。
銀行口座を解約すると引き落としができなくなるので、間接的にクレジットカードも解約しなければいけないケースはありえます。
とはいえ使っていないカードや年会費がかかるカードは解約するいい機会です。
ソニー銀行など非居住者向けのサービスがある銀行の口座を引き落とし口座に設定しておけば、海外でも問題なくクレジットカードを使い続けることができます。
ただし、カード更新時には海外までカードを送ってもらうことはできない場合が多いので、実家など受け取り可能な住所に変更しておきましょう。
カードの有効期限が近い場合、早めに更新できる場合があります。クレジットカード会社のウェブサイトなどを見てみてください。
海外に赴任などのご予定がある方は、有効期限満了月前でも更新カードをお受け取りいただける場合がございます。
5. Wise口座開設
留学する場合、学費の振込など海外送金をしなければいけないことがあります。
日本で貯金したお金を海外での生活費に充てるために送金することもあると思います。
日本の銀行でも海外送金は可能ですが、手数料が非常に高いです。
Wiseは世界中で使える銀行口座で、お得に海外送金ができます。海外のATMで現金を下ろすこともできとても便利なので、絶対にアカウント登録しておくことをおすすめします。
出国後だといろいろ面倒になることがあるので、出国前に開設してください。
- なんか怪しくない?大丈夫?
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一見怪しく感じるレベルにお得で便利なサービスですが、Wiseは日本でもきちんと認可を受けています。
ワイズ・ペイメンツ・ジャパン株式会社は第一種および第二種資金移動業者として登録・認可を受けています。(登録番号:関東財務局長第00040号、加入団体:一般社団法人 日本資金決済業協会)
Wiseの海外送金が安い理由は以下の記事を読めばわかります。
私もいつも使ってますが本当に便利です。最近海外に行く日本人は全員使ってると思います(根拠なし)
詳しい使い方はまた別途記事にします!
6. 日本の携帯番号をキープ
日本の携帯電話番号は、不要であれば解約してもいいと思います。
ただ、最近は認証のためにSMSを受信する必要があるなど、番号を維持しておいた方が何かと便利です。日本の携帯番号がないと利用登録ができないサービスもあります。
いろいろ方法はありますが、私が実際にやっている安くて便利な方法を以下の記事で紹介しています。
7. 海外医療保険
海外の医療費は日本と比べて非常に高額です。
万が一のために医療保険に入ることをおすすめします。
大学などに留学する場合は、学校で留学生保険に加入している場合があるので確認してみてください。
また、現地で日本でいう国民健康保険のようなものに入る義務がある場合もあります。
たとえばカナダBC州の場合、6ヶ月以上滞在する留学生は現地のMSPという保険に入らなければいけません。そういった制度がないかも確認しておきましょう。
歯の治療を完了させる
多くの海外医療保険で、歯科治療は対象外となっています。
そしてまた海外での歯科治療費は高額になることが多いです。
むし歯は歯磨きである程度予防できますので、歯科をカバーする高い保険に入るよりは、日本でできるだけ治療を終わらせておき、海外で歯医者に行く必要がないようにすることをおすすめします。
それから、毎日歯磨きだけでなくフロスもやるようにしてください。
海外で売っている歯ブラシは日本のものと比べるとかなり大きいので、気になる人は日本でいくつか買って持って行った方がいいかもしれません
まとめ
- 市区町村役場での手続き
- 国外転出届 提出
- 健康保険 脱退
- 国民年金 脱退 or 任意加入
- 税金関係手続き
- 住民税 完納 or 納税管理人申告
- 準確定申告(&所得税納税) or 納税管理人申告
- 銀行口座(&証券口座)解約
- ソニー銀行口座開設
- Wise口座開設
- povo2.0のSIMをゲット
- 海外医療保険加入